2012年2月7日

シンプルな本の一例

最近の本で、シンプルの好例をあげると、書店で見かけた新刊のなかでは2冊あります。


 ひとつは唯川恵の『ヴァニティ』。この表紙は、ただの厚紙のみ。カバーも帯もついていません。表紙のデザイン性はありますが、至ってシンプルです。おまけに本文の紙質も昔のザラバン紙風。だから定価も安くて900円です。ここまでシンプルにすることによって価格を下げて売り出した出版社(光文社)には敬意を表したいと思います。なんせ1000円以内の本はめずらしくなりましたから。

もうひとつは、文庫だが伊藤計劃の『ハーモニー』。表紙は白地にタイトルと著者名と出版社名のみ。あとは、紙質、カバーなど他の文庫本と同じですが、表紙のシンプルさに驚かされます。それでも、文字の配置や字体にデザイン性は求められていて、いい感じになっています。もし、この文字まで白くしてしまえば、ビートルズのホワイトアルバムを思い出します。あれこそ、シンプルの極地でした。


「かんよう出版」も、このようなシンプルさをめざします。

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