2012年2月13日

ホイットニー・ヒューストン追悼

ホイットニー・ヒューストンが亡くなりました。群を抜く歌唱力で、特にスローナンバーの曲は感動的で、固定ファンではなかったにせよ、たいへん好きな歌手でした。残念です。

 You Tubeで彼女のステージを見ながら、 出版業に携わる準備をしている身としては、どうしても考えてしまうことがありました。明日、レコード店には開店と同時に追悼コーナーが設置されて、ドッとCDが売れるのだろうな〜と。

 本の業界では、同じことが、つい最近では、スティーブ・ジョブズで起こりました。それは、今もなお続いています。本屋に行くと、ジョブズの本がずらりと並んでいます。死後、新刊がまた続々と出たようですね。でも、この中でずっと版を重ねて永遠に残る本はどれだけあるのだろうかと思います。

 ジョブズの場合、死の直後に刊行された自伝は必ず残るし、最も基本的な、イノベーションとプレゼンテーションに関するものも残るでしょう。でも、安易なセリフの抜粋や、格言集としてセリフをとりあえず寄せ集めたようなものは、これまた必ず消えるでしょう。商品が出てはすぐ消えていく、ひところの缶ビールを思い出させるような・・・。

 亡くなって、翌日から売れるのは、悪いことではなくて、追悼の意味もあれば、そのことで故人の業績がさらに広く知られることのになるので、結構な現象と思います。でも、それに便乗して、あまりにも安易な商品が生まれたり、安易な商法がまかり通るのは、いかがなものか、と、そのような在り方を、つい心配してしまいます。

 というようなことを考えながら、とりあえず、明日は早速、ヒューストンのCDを買いにいくことに決めました。

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