2012年2月5日

本屋の棚

今日の日経朝刊書評面に、東浩紀という作家が、「棚作りの意図がわかりすぎてしまうこと」が理由で、書店に行かなくなったと書いていました。それは、どの書店も多すぎる新刊をずらっと並べて、売れない本やほんとうの良書を置いていないからだといいます。

 確かに、あまりに膨大な新刊の量に、求める本を探すの一苦労ということは多いですね。ただ、書店員が決して意識希薄なのではなく、書店員もそのジレンマに悩んで棚に本を並べているのだと思います。だからこそ、書店員がそういう潮流に巻き込まれずに、独自性を出そうと努力している書店も多いように思います。

 超大手書店にはそれは望むべくもないのかもしれませんが、それでも新刊は新刊で割り切って並べて、売れないけれども読まれるに足る良い本もしっかりと並べて売っている書店もあります。書店員の感性で品選びをして、やはり良書の販売、つまり売れそうになくても、ちゃんと棚に並べて、読者に良書と出会う機会を提供していることに力を入れる本屋さんが増えてほしいと思います。

 

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